酒類業界30数年の筆者が断然おススメするのがこの酒類なのです。
体にも良いしとっても経済的なドリンクです。
甲類焼酎とは?
焼酎甲類とは、簡単に言うと、酎ハイやサワー用などの、においの少ない焼酎です。
梅酒やカクテルのベースにも使われ、「ホワイトリカー」とも呼ばれています。
それに対して、乙類焼酎というのは、お湯割りとか水割りとかで飲む「芋」「麦」「米」とかから造られる味わい深い、においのある焼酎です。
ワイン派の筆者ですが、実際には、ほぼ毎日愛飲しているお酒です。
とりあえず最初の一杯は必ず酎ハイ(甲類焼酎)です。
「とりビー」(取り敢えずビール)みたいなもんで、止渇ドリンク(のどの渇きを止める飲物)として愛飲しているのです。
ずっと甲類焼酎で終わる日も多いです。
何故かと言うと、「安い」し、高純度で「体に優しい」からなのです。
二日酔いも少ないですよ。
飲み方については後述します。
甲類焼酎の製法
原料ですが、「糖蜜」という原料を使います。「なんですかそれは!?」 😯
業界内ではこれで通じるのですが、糖蜜とはざっくりいうと「さとうきび」です。
さとうきびで覚えてもいいですが、すべてでは無いので、「さとうきび糖蜜を主に原料として使う」が正解です。
国産はまずありえません。高いので。
海外という事になりますが、この辺りは企業秘密です。
さとうきび糖蜜をさらに糖化し発酵して生まれる醪(もろみ)を連続蒸留させるのです。
何本もある蒸留塔に「連続」供給し、蒸発、分縮、還流という複数の作用により高純度のアルコールが取りだされます。
連続式蒸留機を使うところが特徴です。
蒸留機の名称は「スーパーアロスパス」と言って、とても大掛かりな設備を必要とします。
したがって、国内では大手メーカーしか参入できません。
乙類焼酎は、「単式蒸留」です。
甲類焼酎の特徴
こうして抽出された焼酎甲類は無色透明でピュアなクセのない味わいが特徴です。
他には、糖質、脂質がゼロ、翌日の酔いざめが良いという、うれしい特徴もあります。アルコール度数は36%未満に規定されています。
そして、価格が安いのです。グラスの大きさなどにもよりますが、ざっくりと、ロックや水割りの原価だったらロックグラスで50円前後、酎ハイ一杯でも原価70~80円位でしょう(焼酎の容量、炭酸水の価格、氷にもよりますが)。
私の場合は2.7Lか4Lで買い置きしておいて、720mlの空ボトルに移し替えています。
大手メーカーの競合があり、価格が低く抑えられて安定しています。スーパーや量販店においてのPB(プライベートブランド)化もされており、特に大容量の甲類焼酎はEDLP(一年中お買い得)です。それでは主な銘柄をみてみましょう。
主な甲類焼酎銘柄
サントリー・「大樹氷」
言わずと知れたビッグカンパニー、日本を代表する最大手酒類メーカーです。サントリーといえばウイスキーとかワインのイメージですが、数十年前に新規参入してきて一気に甲類市場が活気づいたのです。大樹氷の謳い文句は「すっきりした飲みやすさを追求した「爽快旨口」焼酎」
純水仕上げだから、クリーンでクセのない飲み口。ストレート、ロック、水割りはもちろん、ソーダ割り、梅割り、ウーロン茶割り等、どんな飲み方にもぴったり合います。
宝酒造・「宝焼酎」
どこのビールメーカーにも属さない、単独でナンバーワンの焼酎メーカーです。
宝缶チューハイで先鞭をつけました。
そして宝焼酎「純」も定番中の定番ですね。
「宝焼酎」は100年の伝統に培われた品質と味わいのナンバーワンの甲類焼酎です。
製造方法は、樽貯蔵熟成酒をブレンドしてます。
まろやかで飲み飽きない味わいです。
ほぼ甲類焼酎は「無味無臭」なのですが、この「純」な味わいは、甘みさえ感じます。いま私がはまっている焼酎のひとつです。
メルシャン・「三楽焼酎」
八代亜紀の故郷、熊本県八代市に大きな工場があります。
昔は、三楽酒造という会社だったのですが、合併を余儀なくされ、メルシャン(株)となり、今はキリンビールの傘下になっています。
一昔前には「ホワイトパック」「ジャイアント」とかあって私なんかも愛飲していたのですが、最近見ません。
大企業の傘下になって方針が変わったのでしょうか?
昔、九州を旅した際、大分県の「三重」という町で、三楽焼酎だらけだった記憶があります。
地元の方に聞いたら、この辺りから阿蘇地方にかけて戦時中の「配給制度」のなごりだそうで、三楽焼酎が配給されていたことに起因するのだそうです。
合同酒精・「ビッグマン」
浅草1-1-1「神谷バー」の電気ブランの製造元でも有名です。
合同酒精は北海道で立ち上がった企業であり、道内で圧倒的なシェアを持ちます。
東京の拠点は銀座にあり、清酒「富久娘」や、九州で強い焼酎「福徳長」などとともに、「オエノングループ」の母体企業となり、全国展開しています。
甲類焼酎は「ビッグマン」の銘柄で大容量展開してます。
居酒屋で鍛高譚(たんたかたん)という紫蘇焼酎をよく見かけます。
この会社の売れ筋・看板商品になっています。
アサヒビール・「大五郎」
もともとは、協和発酵の焼酎で「俺とお前は大五郎♪」のCMで一世を風靡しましたが、業界再編成にてビール業界最大手であるアサヒビールが展開しています。
一時の飲酒運転による交通事故多発事件により、「大五郎は危険なのか!?」とか社会問題視する向きもありました。もちろんこの焼酎のせいではありません。
「磨き上げた純水で仕上げた、クセがなく飲みやすい味わいの焼酎甲類です」が売り文句。
サッポロビール・「トライアングル」
もともとはキッコーマンが手掛けていました。しかし焼酎事業から撤退、ビール業界大手のサッポロビールが継承しています。
「ベースとなる糖蜜アルコールに、大麦やコーンから作られた複数の蒸留酒をブレンド。
ロックやウーロン茶割りがおすすめ。」がうたい文句です。
東亜酒造
もともとは埼玉県秩父市発祥、今は移転して羽生市に本社・工場を持つ歴史ある中堅企業です。
ホームページを見ても甲類焼酎に上記のような大容量焼酎はでてこないのですが、量販店においてよく見かけます。
量販店企業とタイアップしたPB焼酎路線をとっているようです。
ですのでとてもリーズナブルであり庶民の味方です!
甲類焼酎の飲み方
この画像は、我が家の食卓画像です。
真ん中にあるのは宝焼酎の1.8Lですが、2.7L、4Lで買う場合が多いです。
右にあるのが720MLの「純」720MLボトルなのですが、これに詰め替えています。
そして、左にあるのが「ソーダストリーム」炭酸を作るもので、家電量販店で最近はよく見かけます。
私の場合は懸賞で当たってから使い始めています。
優れもので、もはや手放せません。
ソーダストリーム
アンジャッシュ渡部さんが宣伝している優れものです。
炭酸だけでも飲めますが、甲類焼酎の炭酸割りには欠かせません。
ご参考までに→アンジャッシュ渡部おすすめのソーダストリームでの酎ハイの作り方
参考リンク
ソーダストリーム公式サイト
炭酸割り(酎ハイ)
甲類焼酎を炭酸で割ると、酎ハイ(チューハイもしくはサワー)となります。
炭酸が必須です。私の場合この「ソーダストリーム」を使っています。
また、炭酸はとても体に良いと言われています。
これがあると、炭酸水の価格が500ml換算で約18円となり、市販の炭酸水を150円として1日1本使用すると、年間35,000円のお得となります。(単純計算上)
水割り・ロック
当然、炭酸も使わない分、お安くなります。甲類焼酎のピュアでほのかな甘みがわかる飲み方です。
これはもう嗜好品の世界ですから何とも言えませんが、私が水割りもしくはロックで飲む場合は、甲類焼酎でなく、芋か麦などの乙類焼酎、もしくはウイスキーにします。
ストレート
そのまま飲みます。
九州の熊本や大分の一部のハードドリンカーは、グイっと、そのまま飲っています!
九州ではこの甲類焼酎の200MLカップの自動販売機がちらほらあります。
まあ、ある意味一番その焼酎の本来の味がわかる飲み方なんでしょうが、体が心配です。
おススメはしません。
甲類焼酎を完全解説します、その特徴と、主な銘柄 のまとめ
甲類焼酎とは?
簡単に言うと、酎ハイやサワー用等の、においの少ない焼酎です。梅酒やカクテルのベースにも使われ、「ホワイトリカー」とも呼ばれています。
甲類焼酎の製法
原料にさとうきび糖蜜を使うのが基本であり、連続式蒸留機を使って製造します。
甲類焼酎の特徴
無色透明でピュアなクセのない味わい。糖質、脂質がゼロ、翌日の酔いざめが良いという特徴。
主な甲類焼酎
宝酒造(株)、サントリー(株)、メルシャン(株)、アサヒビール(株)、合同酒精(株)、サッポロビール(株)、東亜酒造(株)など、大手企業が多いのが特筆するところです。
甲類焼酎の飲み方
炭酸割(チューハイ・サワー)が圧倒的におススメです。
炭酸は体にも良いのです。→酎ハイを一番安く美味しく作る方法、ソーダストリーム
安かろう悪かろうでは無く、身体にも家計にもやさしいドリンクが、甲類焼酎なのです。